TVで連日報道される3歳児置き去り死させた、母親。
あのニュースは、友人が「コレ酷い」とURLを送ってきて知った。


そうね、酷いわね・・と思いながらも、友人の怒りと温度差があった私。
「この母親の親は、気付かなかったのかな?」
そんな事を思っていた。


そしたらこの逮捕された母親の両親も、虐待で過去逮捕されていたというニュース。
あ~、そうか・・負の連鎖かぁ。


愛されたことが無い子供って、愛し方がわからない大人になるって、あると思う。
だから行政とか周りの大人が、手を差し伸べられる環境が必要なんだと思ってしまう。


私が子供の頃は、躾という名目の今では立派な虐待という行為が多々あった。
父親に外に放り出され、家の鍵を閉められ、泣きじゃくっていた私。
こんなことは日常茶飯事で、父が上から振り下ろす手に頭を抱えて小さくなる。
腕を掴まれ、お線香(火ついているのよ)を手に、お灸される。
そんなことがあったな。


私が子供を生んだのは、26歳の歳。
立派な大人だけれど、子供の愛し方がわからないと思った事があった。
だからと言って、子供が可愛くなかったワケでは無い。
可愛いんだけれど、小さな子供と向き合ってどう接するのが良いのか、悩んだりした。


当時私が住んでいた町は、良い意味で人情溢れていた。
うちの子は、スーパーへ行くとラップしてるお惣菜やらを人差し指で「ぷちぃ~」と押すのが大好きな子だった。
その日は近所の八百屋さんで、また「ぷちぃ~」とやったので、頭をパコーンと叩いた私。
そしたら八百屋さんが、「ダメだよっ! 頭叩いちゃダメっ!!」と大きな声で怒ってきた。
悪いことをしたら、叩かれる。
これは自分が体験していたことだから、条件反射だったのよね。
でも八百屋さん、「叩くんなら、お尻にしなさいっ!」と。


そうなのよね、大きな大人が上から手を振りかざしたら・・・。
小さな子供は、それだけで恐怖でしかない。
それを知っていた私なのに、父と同じ事をしている。
だって、そうやって育ってきたから・・同じこと、しちゃうのよね。
ただ私は、他人の言っている事が理解出来る大人の年齢になっていた。
それ以来、頭を叩くのを止めた。
叩かなくても、親が怒っていることは理解できるものなんですよね。


私は周囲に恵まれていたと思う。
助けて!と思ったことは無いけれど、要所要所で助言をしてくれる大人がいた。
子供が中々お喋りしないのを悩んでいた時も、お肉屋さんのお母さんが言ってくれた。
「お母さん、この子が喋り出す前に自分が答えを言っているでしょ?
この子に言わせなくちゃ。 この子が言うまで、じっと待っているんだよ」とか。
それ以降、じっと待って・・・。
怪しすぎる沈黙が続く親子になったけれど(笑


この逮捕された母親も、もっと周りと関われたら違っていたのかもしれない。
そしたらあの可愛い笑顔の女の子も、亡くならずに済んだのかも・・・。
虐待って、連鎖を生むものなんだよね。
それを止めるのは、周囲の愛しかないように思う。